いのちの誕生。友達の出産に立ち会い、撮影させて頂きました。
お母さん(美奈ちゃん=笠松美奈さん)、お父さん(かっさん=笠松誠司さん)、ご家族の皆さん、おめでとうございます!!
映画では「いのち」をテーマにしているので、いのちの誕生の場を撮影したいと思っていましたが、こればかりはご縁だと思っていました。今回は素晴らしいご縁を頂きました。心から感謝。ありがとうございます。
「ゆっくりおいで」「待ってるよ」
陣痛にうなりながらも、赤ちゃんを気遣うお母さん。
「がんばれ」「大丈夫や」
隣で手を取って応援するお父さん。
お母さんとお父さんが力を合わせて、赤ちゃんを待ちます。
「無事に産まれてきますように」
陣痛(赤ちゃんからのメッセージ)が来てから約9時間後、ついに赤ちゃんが誕生。
「産まれてきてくれてありがとう」
お産の場には祈りと感謝しかありませんでした。
みんなこの世にいるのはお母さんがお腹を痛めて産んでくれたから。
お母さん、ありがとう。忘れず、お父さんにも、ありがとう。
赤ちゃんを取り上げたのは、90歳(日本最高齢)の助産師の坂本フジヱさん。
これまで4000以上のお産に関わってこられたすごいおばあちゃんです。
住んでいる地元(和歌山県田辺市)でこんな素敵な方に出会えるとは思いませんでした。坂本さんがしてくれたいのちのお話。
「46億年前に地球ができた。そこへ、生きとし生けるものの始まりが点として現れて、海の中でいろんな姿に変わっていって、人間になるまでに38~40億年かかったと言われているんです。その長い道のりを、お腹の赤ちゃんは38~40週で再現する。だから一週間に一億年の進化をとげてるんです。」
「私、いつもお母さんのお腹を触って言うのは、お腹に手は届くんやで、でもお腹の中で起こっている現象は宇宙の彼方です。」
神秘としか言いようがない、いのちの奇跡の物語。映画でどこまで描けるか。
また、子育てについてもこんなアドバイス。
「0歳~1歳までは、愛を与えて、与えて、与えきっていいんです。そうすれば、素直ないい子に育ちますよ。そして、赤ちゃんをかわいく思うために、完璧主義にならず、しんどさのない子育てをしてください。」
坂本さんは、世で起こる悲惨な事件などは幼少期に愛を受けなかったことが大きな原因ではないかと話されていました。
僕もそう思います。親の愛が深ければ、自信が生まれ、他人も愛することができる。そして、育った環境によって、その人にとっての「正しい」「間違い」が形作られるのだと思います。ある人にとって正しいことも、ある人にとっては間違いである。だから、相手を否定するのではなく、相手の背景を知って理解しようとすること。正しい間違いで争うのではなく、その人が「大切に」しているものを理解し尊重することが重要なのだと。最近つくづく思っていることです。
医学が主役のお産ではなく、赤ちゃん主体の自然なお産をしたい方はぜひ坂本フジヱさん(坂本助産所)に出会ってみてください。自然なお産が平和な世界をつくる。大げさではなく、そう思います。
お産をした美奈ちゃんは和歌山県の紀伊田辺駅前で、「ぴーす」というフェアトレードショップをしていました(現在は友達が引き継いでいます)。「ぴーす」というのは「平和(peace)」という意味の他に、「かけら(piece)」という意味があります。一人一人がパズルのピースのように集まって、世界の平和をつくろうという美奈ちゃんの想いが込められています。ありがとう。
僕も自分の映画で産みの苦しみと喜びを味わいたいと思います。
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映画づくりを応援して下さる皆様に感謝!
祝島と福島と海に生きる人たちを追ったドキュメンタリー「祝福(いのり)の海」
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南健二 (日曜日, 19 1月 2014 18:58)
GOOD JOB !
美奈ちゃんはすごい!
お母さんはすごい!
命のありがたさを常に忘れずに生きて行きます。
美奈 (水曜日, 22 1月 2014 00:29)
東条くん、ありがとう!
自分のお腹の中で新しい命が育まれ、そして産み出されるなんて、出産を終えた今となっても不思議だし、本当にすごいことだと思います。
坂本先生はじめ、助産師の先生方には、命や体、そして子育てについて私も本当にたくさんのことを学ばせて頂いたよ。
命の神秘、映画を通して再び感じられるのを楽しみにしています!