遅ればせながら、上関原発について最近の出来事です。
去る10日、祝島の人たちは船とバスを乗り継ぎ、県と中国電力に申し入れ・抗議に行きました。
ご覧になった皆さんはいかがでしょうか。
僕には、責任を取ろうにも取れない原発という代物に、あれやこれやと言い訳をしているようにしか思えませんでした。まるで福島原発の事故以前の状況を見ているかのようです。
中国電力は上関原発をあきらめていません。県知事が埋め立て免許を不許可にすると言っても、経産大臣が上関原発は認めないと言っても、なお申請する企業です。政権が変われば「原発ゼロ」方針も変わると期待しているのではないでしょうか。
県は、そのような中国電力に物申す立場であってほしいと思いますが、主体性がなく、国や中国電力に丸投げしているように感じます。これまで上関原発建設に向けて積極的に関わってきた責任を取ってほしいと思います。
中国電力の筆頭株主であり、国のエネルギー政策に協力し続けるということが山口県の役割でしょうか。山口県民の意思でしょうか。
次に、以下は、中国電力が4名の個人に起こしている4800万円の損害賠償請求訴訟、いわゆるスラップ(恫喝・いやがらせ)訴訟についてです。17日に裁判の15回目の公判が行われました。
(※国や企業が力のない個人に恫喝目的で起こす訴訟はスラップ訴訟と呼ばれています。SLAPP=Strategic Lawsuit Against Public Participation 市民の関与を排除するための訴訟戦術)
今回は訴えられている4人のうちの一人、岡田和樹くんが意見陳述を行いました。広島からの応援も多く、100名程の傍聴希望者がいました(抽選で35名が入りました)。
3年前、一つ前の記事に書いたように、中国電力は埋め立て免許の失効間際に嘘をついて工事(ブイの設置)に着手。翌月、忘れもしない11月7日、予定地の田ノ浦にコンクリートブロックを落とそうと工事を強行しました。
それは、抗議をする祝島の船や全国から集まった人たちの乗るカヤックを無視してコンクリートブロックを旋回させる危険なものでした。
最後の手段としてクレーンのワイヤーに掴まった岡田君を中国電力の作業員は羽交い絞めにして押さえつけ、コンクリートブロックを落としました(以下が一部始終、2009年11月7日~8日の映像です)。
その後、中国電力は4人(祝島島民2人、カヤック2人)に対して4800万円の損害賠償請求を行ったのです。
(リンク歓迎です。伝えてください!)
金を受け取らずに海を守ってきた人たちに、今度は金をよこせと請求する。
それでも明るく「金はない」と闘う人たち。
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映画づくりを応援して下さる皆様に感謝。祝島と福島と海に生きる人たちを追う
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