現在、全国54基の原発のうち、運転しているのはわずかに10基です。
それも定期点検のために順次停止していき、来年5月頃にはすべての原発が止まる(表:美浜の会)ことが予測されます。これは1966年に日本で原発が運転を始めて以来の歴史的な出来事です。ただ、停止中の原発が再稼働しなければ、です。
国や電力会社等は原発を再稼働させる準備を急ピッチで進めています。
そして、全国に先駆けて再稼働させようとしているのが、関西に電気を送っている福井県の大飯原発3・4号機です。
(関西電力の場合、福井県の若狭湾にある11基の原発のうち、今動いているのは3基です。来年2月20日に高浜原発3号機が運転停止をしてゼロになる前に、この大飯原発を全国初で動かそうとすることが予想されます。)
再稼働の条件として、国は福島原発事故の知見を反映した耐性検査(ストレステスト)を行いクリアすることとしています。しかし、その内容は、福島原発事故の知見を反映するどころか、未だに「安全神話」にすがっているように見受けられます。
その一つに、今回の地震で福島原発の配管は破損しなかったとしている点です。全てを津波のせいにして、津波対策をすれば大丈夫というようにしています。
しかし、津波の前に放射能が検出されているという紛れもない事実が、地震によって配管が破損したであろうことを示しています。そうであれば、ストレステストの前提が崩れ意味がなくなります。「美浜の会」代表の小山英之さんからの重大な指摘をご覧ください↓
小山さんは言います。「解析を基にするか、事実を基にするかだ」と。
福島原発のような大事故を二度と繰り返してはいけません。
福島では、汚染レベルの高い地域での生活が余儀なくされている人たちがたくさんいます。
「避難の権利」獲得に向け活動されている「フクロウの会」の坂上武さんや、「除染の限界」を指摘する神戸大学教授の山内知也さんのお話もぜひご覧ください↓
原発をどうしていくのか?
今、私たちは岐路に立っていると思います。
この選択は、今を生きる私たちだけでなく、私たちの子孫にも影響する重大なものです。
だからこそ、国でもなく、電力会社でもなく、私たち一人一人が責任を持って決めるべきことだと思います。
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